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みなさんこんにちは、深沢千尋です。(公式ページ
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ここでは、多くは技術的でないこと、ごくまれに技術的なことをなげやりに書いていきます。
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こんな本を読んだ~お金は銀行に預けるな

さて、最近買った本の感想も書く。
今日は今をときめく勝間和代の本『お金は銀行に預けるな』である。



2007年11月刊。ちょうど 1 年前の本。1 年後の今日、世界にこんな金融恐慌の風が吹き荒れるとは想像していなかっただろうが、本の内容はあまりそれに関係ない。本の内容をぼくなりに要約すると以下のようになる。

(1) 銀行は安い金利で預けさせて、高い金利で貸すことでサヤを抜いているので、銀行に預けないでリスクを取って投資した方がよい。リスクを取らないで銀行に預けていると、インフレに負けるのでより大きなリスクを暗黙に取っていることになる

(2) リスクをコントロールするには、長期保有、分散投資がよい

いずれも常識としてよく言われることだが、なぜそうかを理屈で理解させてくれたのは実はこの本が始めてであった。

まず、(1) は理屈として実感できる。いまどき銀行の金利はどうがんばっても 1% が限界である。金利計算のページはいろいろあるけど、JA のが分かりやすい。

noQuery.PNG

毎月 10 万円、20 年間貯め続けたとする。これはだいぶがんばっていると思うんだが、金利が 0% だったとすると(タンス預金)10 x 12 x 20 = 2400 万円である。

では金利 1%(銀行の預金の中ではかなりの高金利)で預けると 26,578,254 円である。2,578,254 円、260 万円しか利子がつかない。

noQuery.PNG


これが 5% だったとする。41,274,631 円になる。利子が 17,274,631 円。1700 万円利子がついている。

noQuery.PNG


老後の資金にいくら必要か。だいたい 65 歳で働けなくなって、85 歳まで生きるとする。月に 25 万は使うとして、25 x 12 x 20 で6000 万円。ヒャー。でも年金が 10 万円ぐらいはもらえると思うから月に 15 万自力で稼ぐとして、15 x 12 x 20 で 3600 万。これぐらいは欲しい。

ということで、月々 10 万円 20 年間貯めると言う結構がんばっているパターンでも、5% ぐらいは利子が欲しいということになる。実際には貯めた 3600 円を 20 年掛けて取り崩している間にも残りのお金に金利がつくからもうちょっとラクになるが、その場合も金利が重要になってくる。

さて (2) 長期保有、分散投資についてである。

まず長期保有について。去年ぐらいから好奇心でカブを始めて、好きな人にいろいろ話を聞くのだが、みんなにこぞって長期保有と言われても、理屈で納得できなかった。

長期保有の理屈はこうだ。

株は短いスパンでは激しい上昇、下降を繰り返している。もし A で買った株を B で売れば儲かるが、B で買った株を C で買えば損する。これは短期売買で儲ける時の考え方。

graph1.PNG

しかし、長期で見れば、リスク プレミアム(リスクを取った分の利息)が乗るので、どんな株も平均を取ると上がる(下図の緑線)。
よって長期保有がよい。

graph2.JPG

とは聞いていたのだが、ここがどうも分からなかった。もし仮にその説が正しかったとしても、我々は平均を買うわけではなく、実線上のある点で買うのである。いくら長期で売買しても、高値Bで買って、安値Dで売れば、結局大損こく。

graph21.JPG

ここで分散投資を組み合わせる。つまり、円高で儲かる株、円安で儲かる株、石油高や石油安、戦争や平和という状況によって、損する会社の株と得する会社の株を組み合わせる。株も日本株だけじゃなくて外国株、そして株だけではなくて、債権、いろんな国の外貨、石油や大豆のような現物(コモディティ)を組み合わせることで、大数の法則によって全体の平均としてはリスク プレミアムが描く上昇線に近づいていく。

graph3.PNG


この分散投資についても、商品 X で得しても、商品 Y で損したら行ってこいだから、分散したらかえって儲からないんじゃないかと思っていたが、分散することによって儲かる。それはリスク プレミアムがあるからだ。

この理論だと、大損しないかわりに、大儲けは出来ない。そう、「お金は銀行に預けるな」は巷間に氾濫する「株でイッチョ大儲け」的な本の仲間ではない。むしろこういう本は本書のあちこちで批判されている。

さて、この理論はあらゆる金融商品が下降するとこの理論は成り立たないことになる。本書の「おわりに」にはこう書かれている。

「では、なぜ金融商品は長期的には値上がりするのでしょうか。
 世界中のすべての国々では、多くの人がよりよい生活を送るため、あるいはより安定した社会を作るため、毎日、勤勉に働いています。そして、その活動を支えるためには、誰かがリスクを取って資金的なサポート(=金融)をしなければなりません。
 そして、そのリスクを取ったことの見返りは、株・債権・投資信託などを通じ、その価値が上がることでリターンとして必ず報われるようにできているのです。つまり、資金的なサポートを行う人がいて、初めて、私たちの社会は安定した発展が望めるのです。」

うーんそうですか。230 ページの新書版の本ではこれが限界だと思うが、ココがいまいちまだ納得できなかった。

さて、本書は、小さな本の中にぎゅうぎゅうに細かい役立つアドバイスがちりばめられている。
 ・住宅ローンは組むな。特に新築マンションは買うな
 ・都市に住むなら車は買うな
 ・生命保険は逓減型に
 ・外貨預金の利息が高いのは、外国のインフレ率が高いから。利息が乗っても円高が進行すれば帳消しになる
 ・投資信託は捨てたものではない
などなど。

特に投資信託については勉強になった。投資信託なんか上がって得しようが下がって損しようが証券会社は手数料で儲かる。あれは証券会社が素人をダマして手数料を吸い上げるためのシステムである、と世間の本には書いてあるしぼくもそう思っていた。
しかし、投資信託を買えば一発で大量の種類の金融商品を買うことができるので、少ない原資で分散投資を行うには非常に便利な商品である、というのが本書の考えである。なるほどこれはタメになる。

筆者の本は、近著になるほどめまいがするほど自慢話が多くてちょっと読みにくいのだが、本書は自慢話をする暇もないほど情報が含まれていて読みやすい。



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