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みなさんこんにちは、深沢千尋です。(公式ページ
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ロングテールと流行の終わり

モーニング娘。が紅白に出ないそうだ。いろんな新聞にそう載っていた。あと speed が出るようだ。speed といえばたしか解散が決まった時に若者が電柱に登って抗議行動をしたのを思い出す。あの若者(もう中年だと思うが)元気だろうか。

あと Perfume が出る。Perfume は去年出なかったのが実は変だった。たぶん今年、去年の曲を歌うのであろう。

ポリリズム [Single] [Maxi]
~ Perfume (アーティスト, 演奏), 中田ヤスタカ (その他)


あの紅白というのは、実際に見てみると、知らない人がいっぱい出る。はっきり言ってしまえば若手の演歌の人である。ということで、出演基準がどうもよくわからない。モーニング娘。さんたちもあまり気にしないでいいと思う。

さて、よくわからないと言えばレコード大賞もである。レコード大賞が誰の何という曲なのか、分からなくなって数年経つ。もしかして賞自体なくなったのかもしれない。とかボーッとしたことを公の場で書いていたらさすがにマズいので調べてみた。一応賞自体はあるらしい。

ここ10年ぐらいの曲を眺めてみたが、いやー知らねえしらねえ。KANの「愛は勝つ」がワンコーラス歌える曲の最後である。アムロの「Can you celebrate?」というのは多少知っているが、あの題名は「あなたはどんちゃん騒ぎができますか」という意味になるとピーター・バラカンが言っていた。「TSUNAMI」というのも知っているが歌えるほどではない。

いや、これはミュージシャンのせいでも曲のせいでもない。日本の文化の質が変化した。要はロングテールの問題である。

ちあきなおみの「喝采」とか沢田研二の「勝手にしやがれ」の頃は、レコ大は本当にビッグ・イヴェントだった。誰もが賞レース行く末を気にしていたのである。もっとすごいのが「ザ・ベストテン」の頃で、毎週学校中でどの歌手が上だとか、どの歌手はもうダメだとか言っていた。

今は逆に、みんなが知っている歌というのは本当にない。では音楽環境が貧しくなったのかというと、逆に豊かになったと思う。ぼくは今日マイルス・デイヴィスの「小倉公演」を聴いて過ごしたが、こんなCDがクリック一発で簡単に手に入る今という時代はすばらしいと思う。会社の若い人がクラビーな音楽の話をしていたが、まったく何の話をしているのかわからなかった。みんなめいめい勝手に好きな音楽をiPodで聴いている。誰が何の音楽を聴いているか、まったくわからないし、わかる必要もない。そういう時代である。服とか買いに行くと、店の中に最近の若い人の聞くカッコいい音楽が流れている。カッコいいなあ、と思って、小一時間も聞き入っているのだが、見事に誰の何という曲か1曲も分からない。何語で歌っているのかさえわからないことが多い。でも街を流れている音楽の空気感というのは、確実によくなってきていると思う。ロングテールのおかげだし、ネットのおかげだ。

というか、実際にはこれはネットの前から始まっている現象であろう。感じで言うとMTVが始まった80年代、マイケル・ジャクソン流行りの頃から急速に変化した。プリンスだ、マドンナだ、カルチャー・クラブだという連中(愛川欣也風)の音楽がドッと流れるようになってきて、一気に洋楽というものがポピュラーになった。洋楽が一般的になったから邦楽が駆逐されたかというと、そういうことは当然なくて、みんなが同じ音楽を聴かなくて済むようになった。いきおい、歌謡曲のパワーのようなものが一気に下がったと思う。

ビニールのレコードが廃れてCDになったのも大きいと思う。一気にレコード屋さんに置いてあるタイトル数が増えた。そうすると、個々のタイトルの「圧倒的な存在感」というものはどうしても薄くなる。タワーやHMVといったメガ・ストアが出来たのも大きい。本当に好きな音楽、自分だけの一枚を探せばいいので、手近なヒット曲で妥協することがなくなった。とんでもない昔の曲や、洋楽でも欧米以外のなじみのない国の音楽までが選択肢になると、わざわざ手垢のついた産業的なヒット曲を選ぶ必要がなくなるのである。一方ヒット曲を出す方も危機感を覚えて、トンガった音楽を取り入れるようになってきている。でも、そういった音楽も、カッコいい音楽のうちの1曲になることはあっても、昔みたいに「この時代の歌」になることはもうないと思う。で、ぼくはなくていいと思う。昔がヘンだったのだ。

音楽に限らない。ぼくが働き始めた頃、仕事が遅くなってタクシーに乗ると、運転手は挨拶代わりに「今日は勝ってますよ」と言われることがあった。これはラジオで野球中継の巨人戦を聞いていて、巨人が勝っているかどうかを教えてくれていたのだ。もちろんこれは東京地方だからで、大阪では阪神、名古屋では中日中心だったのではないか。

こういう状況を変えたのは、やはりJリーグであろうと思う。Jリーグが始まって、じゃあみんなが野球を忘れてサッカーに夢中になったかというと、そうでもなくて、サッカーにしてもそんなに大人気があるように見えない。しかし昔と違って、明らかに一定の根強い人気を勝ち得ている。

問題は昔のように、スポーツといえば野球、野球といえば巨人、という支配的な空気に、Jリーグによって風穴が開いたということだと思う。最近はBSやCSでヨーロッパのサッカーや、アメリカのバスケットを見ている人も多い。地上波で多チャンネルが一般的になると、たぶん巨人戦は最初から最後まで見られるようになると思うが、同時に日ハム戦も、楽天戦も全時間放送されることになると思う。じゃあ野球人気は再燃するかというと、ジリ貧になっていく一方だと思う。で、それでいいと思う。昔が異常だったのだ。

多チャンネル化の先輩、アメリカでは、チャンネルが多いので逆に視聴率が極小化して差がつかないそうだ。音楽の世界ではiTMSなどで「アルバムの中の曲」単位で買えるようになっている。こうなると、完全にエンターテインメントの世界はパーソナルなものになって、流行というものはなくなってくるのではないか。売り手のほうは、今までの戦略や経済が通じなくなって大変だろうが、受け手の1人としては、完全に自分好みのものだけが手に入る、こういう時代は大歓迎である。
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