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深沢千尋

Author:深沢千尋
みなさんこんにちは、深沢千尋です。(公式ページ
文字コード【超】研究 改訂第2版NEW!」「すぐわかるPerl」「すぐわかる オブジェクト指向 Perl」の著者です。
ここでは、多くは技術的でないこと、ごくまれに技術的なことをなげやりに書いていきます。
メールは suguwakaruPerl@gmail.com まで。(アットマークは ASCII に)
Twitterはじめました。@query1000です。よろしく~

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作家・自作を語る~文字コード【超】研究 改訂第2版~


7月19日に発売された、文字コード【超】研究の改訂第2版について書く。

Amazonの「内容紹介」には、以下のように書かれている。
「定番のロングセラーの完全リニューアルです。著者が2年の年月をかけて徹底的に手を加え、最新情報にアップデート! さらに、ケータイ絵文字の採用でも話題を呼んだUnicodeについてもバージョン6.0に対応し、大幅に補強を加え、パワーアップしました。プログラマはじめ、ソフトウェア技術者の方々に、ぜひ必備していただきたい一冊です。」これはラトルズの黒田さんの苦笑というか、暖かい皮肉が込められている。

本書の第1版の企画は、自分発信だ。
序文にも書いたが、本書は最初、ぼくが行っていたセミナーのテキストを書き延ばしたものを予定していた。
文字コードについては、ちょっとでもIT業界に首を突っ込む者であれば、かなり深い教養が必要とされる。
これは結構不自然な状況であって、規格が統一せず、技術の進歩や社会のグローバル化に伴って、常に過渡期にあるので、パソコン組み立てや無線LANの設定がおぼつかない人であっても、技術文書のオーサリングや一括変換を行おうとすると、何年もこの問題を研究していた人と同じぐらいの知識が要求される。アンバランスな状況であって、逆に技術書を書く人には狙い目の分野と言える。

そんな本があればいいなと思って、ある出版社に企画書を持ち込んだ。
企画は大変好評であって、必ず通すからもう書き始めてください、と言われた。
しかしこの企画が通らなかった。
編集部では好評だったのだが、営業部で通らなかったそうだ。
営業って権力があるんだなあ~。
まあ、会社によると思う。

でも、営業の人の言い分も分からなくはない。この本、どこに置くのか難しいのだ。プログラミングでも、Webデザインでもない。インターネット技術でもなければ、パソコンソフト一般でもない。強いて言えばそのすべてに関連するのだ。ぼくは、本屋さんにこの本がちゃんと置いてあるか探しに行って、よく道に迷う。

と言うことかどうか知らないが、この本の企画は宙に浮いていた。

その数日後、ぼくにとって驚くべきことが起こった。
最初の出版社の編集さんが、別の出版社の社長さんを紹介してくれたのだ。
これがラトルズの黒田さんであった。

当時ラトルズは「自宅サーバーシリーズ」を世に問うて、気を吐いていた。
今も中堅ながらピリリとした良書を出しているユニークな会社であって、前回の書泉グランデの技術書ベストテンには2冊もラトルズの本が入っている。
まあ、うちの一冊は「文字コード【超】研究 改訂第2版」なんですけどね!
ということで、本ブログの読者各位におかれては、気鋭の出版社ラトルズの名前を覚えておいて損はないと思う。

この社長の黒田さんと言う方に紹介してもらったのだが、この方が非常にユニークなオッサンであって、ぼくはすっかり魅了されてしまった。
「すぐわかるPerl」に目を付けてくださっていて、是非文字コードの本を出して欲しい、と言う。
これは本当にうれしい。死んだはずの子供が地中から蘇ったようなものである。そんなホラーな言い方をする必要はないが、とりあえず本当にうれしかった。

でも、そんなこと本当にあるんだろうか。出版社Aでボツになった本を、出版社Bに、A+Bの編集者が連絡して渡すなんて。
話を聞くと、そんなこともまれにあると言う。
編集者同士は、出版社の垣根を越えて、仕事を融通しあったり、協力しあったりするので、別にそれは変な話じゃないということだった。
これもなんとなくうれしかった。
最初の編集者のご厚意に応えるためにも、それを拾ってくださった黒田さんのためにも、一生懸命書こうと思ったのである。
で、黒田さんから、編集のプロの高橋さんを紹介され、この方も非常にユニークな方で、二人とも私よりもちょっと、かなり年配だったのだが、この二人とのやり取りもぼくにとっては面白い経験であった。

しかしこの企画が難渋した。
最初のセミナーのテキストは、数十ページのWord文書であって、それを書き延ばせば立派な本になると思っていた。
しかし、書いても書いても終わらない・・・。

文字コードについての本は、どんなことについての本でもそうだろうが、書こうと思えば、いくらでも書ける。
それはもう、いくらでも書けるのである。
ぼくはノリノリであって、文字とはなにか、コンピューターとは何か、データとは何か、2進数と16進数の換算とは・・・と言ったことをどんどん思うままに書いていった。

最初に異常に気付いたのは高橋さんであって、このまま書いていたらとんでもない分厚い本になる。綴じられないかもしれない。(それは大げさか。)もっと計画的に書いてください的な、至極まっとうな意見があった。

それから3人の会議になったが、黒田さんと言う方は驚くほど著者のやる気を尊重される方で、深沢さんが書きたいことは全部書いてほしい、と言った。具体的には字を詰めこみ、本来の予定からは大幅に超過したページ数の本を作る(しかも価格は可能な限り低く抑える)という決断を下された。

で、まあ、ぼくもさすがに自制して明らかに冗長な部分を削り、納得した本を作ったのである。
それが2003年のことである。

これが好評だった。
自分で言うのもなんだが、最初の出版社は大きな魚を逃したと思う。
分厚い本で、ユニークなデザインが功を奏して、棚に刺しても目立つ。
手に取ってみると、安い。
いや、高いんだけど、ページ数あたりにすると圧倒的に安いわけである。
ということで、売れた本に比べたら全然ささやかではあるが、売れて、好評を博した。

年に1回のペースで増刷を重ねているので、結局6刷か7刷まで? 行ったのではないか。よく覚えていない。

しかし、こんな本が売れるっていうのは、本当にロングテールだと思う。
細く長く売れるのである。
本というのは、必要だと信じていること、好きなことを、好きなだけ、必要と信じるだけ書けばいいのだという確信を深めた。
いやそれが正しいか知らないけどな!

で、好評に気を良くした黒田さんは、本書の改訂第2版を企画した。
今度はラトルズ発信だったのである。
これもうれしかった。

そこでぼくは、大幅にページを増やして欲しいと言った。
値段を上げれば出来るはず!

以前の本が成功したのは、必要だと信じていること、好きなことを、好きなだけ、必要と信じるだけ書いたからだ。
しかもこの5年の間に(当時)、Unicodeも、JIS X 0213もバージョンが上がった。Perlにおけるテキスト処理も、Encodeモジュールの使用が常識になった。
前の本を買った人も、この本を買ってくれるような本を書きたい。そのためには情報を増やさなければ!

ということで、ギリギリのページ数を割り出してくれて、そこに向かって書き出した。

これがまた【超】難渋した。
改訂版ってふつうどこまで書き直すものですか。
ぼくはめちゃくちゃ書き直した。
新技術を導入し、古い技術は廃した。
また、前著を書いてから今までの間に、どうしようもなくぼくの文章能力も、知見も自分なりに向上しているので、それこそテニヲハまで書き直したのである。
今思えば、明らかにやり過ぎだ。
もっと手際よく出来たはずで、反省している。
ご迷惑をお掛けしました。
でも黒田さんも高橋さんも、辛抱強く待って下さったのである。なかなか出来ないよ。本当にスミマセン。

その間にUnicodeが6.0になり、ケータイ絵文字が正式に導入された。
これはぼくにとってラッキーなことだと思う。かなりホッカホカの本が出来た。

ということで、7月19日に出たのがこの本である。

必要だと信じていること、好きなことを、好きなだけ、必要と信じるだけ書いた!
好きな人は本当に、楽しめるし、必要な人は、本当に役立つと思う。
今なら本屋に沢山置いてあるそうなので、どうぞ手に取ってご覧ください。
厚いよ!

写真は渋谷の丸善ジュンク堂にて。
一列メンチン、でも14冊!w
丸ジュンメンチン、でも14冊!w
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テーマ : 雑記 - ジャンル : その他

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