トラックバックというのをしてみよう。
いぜん
拙著を紹介してくださったアルファブロガーの小飼 弾さんが「電子メールのマナー」について書いていた。
404 Blog Not Found
一般常識・礼儀とメールマナー - 「添付ファイルをご覧ください」は禁止!
いつも独自のテーマを独自の切り口で書いている弾さんが「電子メールのマナー」という直球のテーマで書くところが、逆に新鮮で迫力がある。(このトラックバックを書くために本ブログにも「ビジネスマナー」というカテゴリーを追加した ;;;)
「一般常識・礼儀とメールマナー」という題名もすさまじい。言及された相手(編集者であろう)は今頃震え上がっているだろう。いや、人生震え上がるのもイイ経験ですよ ;;;
内容は「添付メールを参照してください」と言ってゲラを PDF で送って来るのはやめてください、というもの。確かに。ゲラはしょうがないかなとも思うが企画書はちょっとね。「ゲラであってもベタテキストはベタテキストで本文に含めてくれ、そしたらそこに校閲を入れるから」とのこと。それもなるほどと思う。ちなみにぼくなんかヒマでヒマでしょうがないから PDF をスクリーンショットで取ってペイントブラッシュでコメントを入れているが、確かにベタテキストを PDF と同時配信してくれたら確かにそれはそれで便利だなあとも思う。
さて、電子メールのマナーというと、ネットをある程度使っていると皆さん同感であろうが、ぼくにも長年思うところがあった。まあベタなところだが、まず題名に凝らない人が多すぎる。
Subject: お願い
Subject: 質問です
Subject: 困ってます
Subject: 緊急です!
Subject: 深沢さんへ
というところが定番である。最後の「深沢さんへ」というの、すごく多いけど完全に意味不明である。ぼくに届いた時点でぼくに用があるのは分かっているのだ。こういう場合どう対応するか。以前はぼくも啓蒙的だったので
Subject: Re: 深沢さんへ
※メールの題名は意味のあるのをつけてください
xxさん、
メールありがとうございます。お問い合わせの autoQuery.pl の件ですが・・・
というのをやっていたが、無意味であると分かった。平気で
Subject: Re2: 深沢さんへ
深沢さん、題名の件失礼しました・・・
とかやってくる。しょうがないので、こっちが手間を負担してこうしている。
Subject: Re: autoQuery.pl: 個数がゼロの場合について(Re: 深沢さんへ
xxさん、
メールありがとうございます。お問い合わせの autoQuery.pl の件ですが・・・
である。題名を変えるとスレッドが切れてしまうので嫌われる場合もあるが「深沢さんへ」という題名で延々スレッドが続くよりはいいと思う。
なお、題名を変えておいてさらに「※メールの題名は意味のあるのをつけてください」とつけるべきかどうか。ぼくはもうあきらめて最近はつけないことにしている。死ななきゃ分からないのだ。
もっとひどい例もあって一度、
Subject: 深沢は 2008-11-28 にお休みをいただきます
よろしくお願いします。進行中の仕事は以下の通りです。
・autoQuery.pl について・・・
みたいなメールを出したら、それへの返信
Subject: Re: 深沢は 2008-11-28 にお休みをいただきます
Subject: Re2: 深沢は 2008-11-28 にお休みをいただきます
Subject: Re3: 深沢は 2008-11-28 にお休みをいただきます
で内容について実り多い議論が戦わされていた(そのことを休み明けに知った)ときはさすがにちょっと抗議した。
もう1個、メールに限らないが、ちょっと検索すれば分かる質問をしてくる人がいる。
Subject: 質問です
DNA ってなんですか?
という場合である。これは誰でもやると思うが
Subject: Re: 質問です
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%87%E3%82%AA%E3%82%AD%E3%82%B7%E3%83%AA%E3%83%9C%E6%A0%B8%E9%85%B8
> DNA ってなんですか?
で済ましている。
Subject: Re: 質問です
http://www.google.co.jp/search?hl=ja&safe=off&q=DNA&lr=
> DNA ってなんですか?
というパターンもある。メールはたいていの場合 URL を書けばリンクになるので、これでも十分親切である。
この場合も「ちょっと検索すればわかりますよ」とか、さいきんの若い人の用語法で言うところの「
ググレカス」などと説教を書くのは前述のように無意味である。
説教は一言も書かない。そのかわり検索してリンクを張るまではやってあげた方がよい。たとえこっちが DNA とは何かすでに知っていたとしても、最近 DNA についてぼくにメールして聞かざるを得ないほど切迫している人がいるらしいことは事実なので、この際だから DNA について振り返っておいた方がいいのだ。場合によっては Microsoft DNA とかいう新製品が話題になっている可能性もある。
あと、こういうパターンは
Subject: Re: DNA (Re: 質問です
などという題名の変更はしてやらないことが多い。「~とは何ですか」などという質問はググればわかる、ということこそがこのスレッドの主題であって、DNA についてではないのだ。この場合は題名を編集してしまうと DNA についての実のあるスレッドとこのスレッドが題名ソートで並んでしまう。
なお、ぼくはメールは分類しないで受信ボックスに全部入れる派である。そうするな、と書いてあるビジネス書が圧倒的に多いのだが、ぼくはいろんなメールが日付/発信者/題名でソートできるほうが便利だと思っている。どんなに単純な分類法で分類しても、複数の内容が書いてあったりして分類不能なメールはあるものだ。ちなみに Gmail はフォルダではなくラベル式で、1つのメールに複数のラベルが貼れる。これはさすがに超便利。
なお、メールの返信で後ろに全文を引用すべきかどうか。
すべきでない、という意見が多いのだが、ぼくは絶対にするする派である。仮に相手の言うことの一部をこちらの返信中に引いた場合であっても、それとは別に全文を必ず後ろにつけておく。文章は全文の中で見ないと分からない場合が多い。こうしないと、こちらが不適切な引用を思わず知らずしてしまった場合に相手がどういう文脈で言っていたか、記録が残らないからである。「引用は最小限に」というのはストレージが高価で、ネットのバンド幅が狭かった頃の習慣ではないか。
もちろん、延々長大なスレッドが後ろについていて、最初に一行
以下の件お願いします。
とか書いてあるのは困るけど。でもそこまで王様みたいに傲慢な人は他にもいろいろな問題を内在しているので、単純なメールマナーの問題では済まされない。
なお、メールの書き出しは、
xxさん、
という風に相手の名前+読点で書き出すようにしている。しかし英語の場合
Robin,
という風にやるのは失礼だそうだ。この場合は面倒でも
Hi Robin!
とか書かないといけないらしい。
なお、シグネチャは、
--
cf
と書いていたのだが、これも失礼で、
--
Regards,
Chihiro
とか書いたほうがいいそうだ。
ソースは会社経由で受けた「英文ビジネスレター講座」だが本当カナー。